会計事務所の新規拡大1分コラム
「物納」の時代が再到来! 相続案件の準備はいつ行えばいいのか?
こうしたことを背景に、現在非常に多くなっている問題が、相続が発生した場合の相続評価と時価評価の大幅な格差である。現在の不動産流通市場を見ていると、路線価を下回っているところが多く見受けられる。そのため、いわゆるプチバブルの時は時価が路線価を大きく上回っていたために、仮に納税する場合であっても、不動産を換金すれば十分納税をまかなえたが、それが逆転してしまうと売却する意味がなくなってしまうため、物納を選択せざるを得ないケースが増えている。
過去のバブル期も同じようなケースが起こっていたが、大きく異なる点は平成18年度の税制改正により、物納に関する要件が大変厳しくなったことである。
以前は、納税が困難な場合であれば、いわゆる「とりあえず物納」という選択肢があった。物納を申請し受理されれば、こちらから取り下げをしない限りは、受理後に要件整備を行って、足りない部分を処理していけば、いずれは収納されるものであり、安心できる選択肢だった。また、延納する場合にかかる利子税も、申請を取り下げない限り、最終的に収納されれば支払わずに済んだため、今でも物納申請中の土地も少なくない。
しかし、税制改正により現在は事情が変わった。大きく異なるところは、申請が受理されるまでが非常に難しくなったこと。金銭納付が困難なことが物納要件の大前提であるが、この「困難な理由」の判断が厳しくなって、通らないケースが増えてきた。また、今までは物納申請が受理された後に要件を整備する形もとれたが、改正後は物納要件や書類関係がほぼ完備されていないと受理されない、というケースが多くなっている。また、利子税については、収納された場合であっても延納した場合は必ず支払うことになったために、なるべく早く物納要件を揃えて収納されないと利子税が日に日に増えていってしまうということになった。改正前のように相続が起きても物納すればなんとかなるという時代ではなくなってしまったのだ。
物納要件のなかには、相手先との交渉が必要なこともある。特に測量の境界確定においては、交渉が慣れていないとトラブルが起きたり、感情的な問題に発展したり、最悪の場合、境界の確定が出来なくなってしまう。貸宅地になっていて借地人が大勢いたり、広大な土地で隣地が多かったりする場合はさらに困難である。結果、物納要件が整わずに多額の利子税も合わせて支払うことになってしまうことになる。
こうした問題を回避するためには、事前の準備を出来るだけ早くすることが重要です。相続案件は、起きてから考えるのではなく、今出来ることを今やっておくことで、円滑に処理できる。こうした案件について、少しでも不明なことがあればアックス財産コンサルタンツ協会へご相談ください。
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